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製作進行報告・2018年1月15日

前回以降の報告です。

■GEEETECH製の3Dプリンタの出力テストの準備

・前回までに組立を終えていたGEEETECH製のフィラメント式3Dプリンタ『i3 A PRO』ですが、実際の出力テストの前にいくつか調整作業を行いました。まずは左右の上昇下降軸を個別に手で回してみると軸回転の重さが違うため、部分的に解体してネジ穴にアソビを持たせるために穴径をドリルで大きくしたり、上昇下降軸の取り付け順を工夫して負荷を減し左右とも同じトルクで回転できるよう調整しました。

・その後、高い方がきれいな出力になるのでは?と合わせて購入していたエクストルーダー(樹脂を溶かしてにょろにょろ出力する機構部)の加熱・樹脂押出テストを実施しましたが、2日ほどいろいろ試みましたが先端の加熱部が設定温度の210℃まで加熱できない、加熱できても詰まってしまい出力できないという問題が解決できず、これ以上時間をかけられないという判断で、元々付属していたシンプルな形状のエクストルーダーを使い稼動テストを行うこととなりました。

■『GEEETECH i3 A PRO』の出力テストを実施

・元々付属していたエクストルーダーの樹脂排出テストでは樹脂詰まりが起こらなくなったため実際の出力テストを実施。思っていたより早い速度でどんどん出力しましたが、適当な設定での印字だったため、樹脂のめくれや反返り、天井部には穴があるなど問題だらけの出力な上に、出力テーブルがテーブルの加熱でそり曲がってしまったこと、テーブルへのモデルの接着が弱いため、それぞれ対策が必要という判断となりました。

■Wanhao製3Dプリンタの部品交換と出力調整

・Wanhao製UV硬化式3Dプリンタ『D7』の上下軸の揺れからくる出力不良を解消する部品が到着しましたので交換作業を実施。さらに、すでに出力を行っていた円柱モデルに見られた表面の凹凸を解消するために原因となる要素を徹底的に洗い出し現状で何か出来る事はないか、ネット上の同機種のユーザーのフォーラムで同様の問題をどう解決しているのか調べました。

・対処策としては既に行った軸ぶれ防止パーツへの交換、露光時間の適正化、関係あるか不明ですが液量を多くしすぎない、さらに液層と液晶の間にスキマができる構造になっているため、このスキマが出力毎に変化すると当然造形に影響がでるはずですので、スキマが起きない構造に調整(液晶に上からテープを貼り固定する方法を液晶の裏に両面テープを貼る方法に変更)し、また出力毎の設定値を控えるために記録用紙を準備しました。

・以上のような対処の上で円柱と四角ブロックの出力テストを行ったことろ、いままでにない平滑な表面を持った出力物が得られ、『Wanhao D7』プリンタは原型出力に使えないのでは?という不安が一挙に解消されました。あとはXYZ軸の出力寸法の調整をすればいいところまできました。

『Wanhao D7』は造形テーブルに液晶を通して紫外線を照射し、それを何度も繰り返して造形するというシンプルな造形方法ですが、軸の移動、停止、露光、床面からの引きはがし、露光ポイントへの降下、露光・・という単純な要素も、それぞれの設定値が造形に影響を与える、部品の形状によっては造形物の揺れが起きて出力精度に影響が出る、液晶自体が個別に持っているムラを補正する必要がある、またより高度な設定をするために多くのユーザーが『NanoDLP』というソフトを使って運転しているということが分かりました。『NanoDLP』への交換は私も実施してみたいところですが、稼働させるまでまる1週間かかりそうですので、まずは現状でできるだけ奇麗な出力を試みるという方針です。

■『GEEETECH i3 A PRO』ドライバーソフトの設定値の勉強を実施

・紫外線硬化式の『Wanhao D7の出力の正常化に目処が立ちましたので、今度はフィラメント式3Dプリンタ『GEEETECH i3 A PRO』の出力の正常化を行うために、改めてプリンタの設定項目を調べなおしました。プリンタ装置自体の運転と装置の設定に関わるドライバーソフト『Repetier-Host』、モデルを印刷できる状態に変換しさらにエクストルーダーなどの動きをあらかじめ設定するスライスソフト『Slic3r』の設定項目はかなりの数があり、また設定値それぞれに意味と適正値があるため、既に何度も読んでいるマニュアルの通読と理解、テキストへの書き出しと控えは骨の折れる作業で1週間ほどかかってしまいました。またそれぞれの設定値を控え検証可能な状態にするために記録表も作成しました。

■『GEEETECH i3 A PRO』のチェンバー収納

・3Dプリンタで使用するフィラメントで主に使われいるPLAフィラメントは印刷調整がさほど難しくはないがナイフやヤスリがけ等の後加工がほぼ不可能で、ABS製フィラメントは模型部品のような加工性の高さを持つが、ちょっとした温度変化で出力後にどんどん変形すると聞いていましたので、ABS製フィラメントの出力を可能にするために『GEEETECH i3 A PRO』を現在製作を中断している自主開発の3Dプリンタの筐体内に組込むことになりました。収納は装置に十分なスペースがあるため問題がありませんでしたが、電源と通信関係の配線の敷設に工夫が必要となり、1日かけて筐体隔壁への穴あけ作業と配線関係の処理を行いました。

・また『GEEETECH i3 A PRO』での造形テーブルへのモデルの接着が弱いという問題は表面に市販の文具用スプレー糊を吹き付け(ヘアスプレーを吹き付けるのが主流のようですが・・)出力テストを行い、出力モデルの定着を確認しました。また造形テーブルの反返り対策のため新しいアルミ板を発注しました。

■スピナー3Dモデル修正の継続

・『ポリススピナー』のモデリングの出力確認は表面平滑度が高い『Wanhao D7』を使って行うこととしていますが、すでに行った出力テストでは出力モデルが途中から大きくなってしまうなど奇妙な問題が起きていて、この原因はすでに準備していたエラーだらけの『ポリススピナー』の3Dモデルにあることが考えられるため(『Wanhao D7』とドライバーの『Creation Workshop』には自動補正機能がありそれが働いているのではと思っています)3D出力前に必ず行わなくてはいけない出力データの一体化を継続しています。もともと出力データの一体化が必要という知識が無い中で製作してしまったデータのため時間がかかっていますが、上下分割したうちの下面は前回までに終了し、現在は上部のデータの一体化を実施中です。これが大変難しい作業になっています。

■お正月とお仕事の進行

・ここ20年ほど恒例になってしまっていた元日からの仕事ですが、今年は昨年のような元日の午前中から近所迷惑なボール盤での穴あけ加工やアルミ板のヤスリがけ40箇所など悲壮感ただよう進行は無しで行きたかったのですが、手元の2種類の3Dプリンタの正常稼動化にどれくらい時間がかかるか読めなかったため、今年も元日より仕事となってしまいました。また1週間で上げたかった2種類のプリンタの正常稼動化には結果的に2週間かかってしまいました。
 
 また、より大きな出力のために調達したフィラメント式3Dプリンタですが、分かってはいましたが造形されるモデルの表面には細かい凹凸ができてしまい、これはフィラメント式3Dプリンタでは避けられないことですので現在製作を中断している自主開発の紫外線硬化式で大型の装置の完成を急ぎたいという気持ちが高まりました。

 それでは引き続きお付き合いいただけますよう、何とぞよろしくお願いいたします。

▲左奥の2点が表面平滑が出せるようになった出力。右側のブロック3点はPLAフィラメントでのテスト出力。
▲フィラメント式プリンタのチャンバー収納化。前方ドアの取り付けで温度変化を防げるようなります。