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製作進行報告・2017年12月31日


前回以降の報告です。

■フィラメント式3Dプリンタ調達の判断

・現在開発中の製品の次の製品の原型用データがかなりまとまり最終的な出力寸法を求めたところ、すでに調達済みの紫外線硬化式3DプリンタのWanhao D7では形状を4分割にしなくては出力できず、さらにその分割も球体の形状に対して不自然な分割になってしまうため、どうすべきか検討が必要になりました。一旦開発を中止している自主開発の3Dプリンタを完成させるか、それとも3月頃のつもりでいた自主開発中の3Dプリンタにフィラメント式3Dプリンタのエクストルーダー(出力ヘッド)を組み付け、調整の上で使用するか、それとも市販の格安プリンタを購入してそれで出力して原型とするのか、それぞれの案の工程や資金繰りの流れを慎重に検討の上で、結果的に格安の3Dプリンタを購入するのが早くて確実という判断に至り、発注しました。

 また既に購入済みの紫外線硬化樹脂式3Dプリンタ用の出力テーブル上昇時の揺れを防ぐというアップグレードパーツが発売されていましたので、そちらも予備の紫外線LEDと合わせて発注しました。

■紫外線硬化式3DプリンタのWanhao D7の出力テストの継続

・前回掲載した写真でも起きていた紫外線硬化樹脂式3Dプリンタでの縦横比の違いなど出力不良の原因を調べるため、出力テストを繰り返しマニュアルを読み直しましたがはっきりせず、あれこれ原因を考えているうちにネット上にも情報が散在しているということに思い当たりました。メーカが上げているというページを見ていると『キャリブレーション』という動画があり、プリンタードライバの設定表示にもキャリブレーション(補正)の箇所がありましたがまったく意味が分からなかったため凝視していると、やっと意味が分かりテストを実施しました。

 動画にあったキャリブレーション(補正)は1つのモデルの中に露光時間の違う10カ所のブロックを設定して出力し、それぞれの出力状態から適正露光時間を求め、出力時の形状をよりデータに近い状態に調整するというものでした。また円柱を出力した際に起きた縦横比の違いはスクリーンサイズと、縦横比補正の設定箇所で調整する物のようです。自分が製作している3Dプリンターではどこが不十分なのかある程度分かりますが、市販品として売られている物は調整済みと思い込んでいたこと、またマニュアル(複数)に出力の補正に関する説明がまったくなかった事がキャリブレーションに注目することを送らせてしまいました。現状でまだ補正が必要な部分、形状データ通りにいかない部分がありますが、そちらについてはアップグレードパーツが到着してから調整確認する予定です。

■スピナー3Dモデルデータの修正

・前回掲載したスピナーのモデルですが、いくつか造形上問題があり、それがキャリブレーションが原因なのか、データがエラーの無い3Dモデルとしてまとめられていないことが原因なのか判別するために、スピナーの3Dモデルの修正を引き続き実施しました。スピナー全体を1つのモデルとしてエラー無くまとめるのは、すでにあるモデルではなかなかできないという判断から、ちょうどいい部分で上下に分割しモデルデータの修正行うこととし、とりあえず下部のエラー無し一体化は済みました。

■資金繰り用製品の3Dデータ製作

・資金繰り用製品の3Dデータについても引き続き製作を続けています。SF的な造形として細かい表面のディテールはShade3Dではブール演算というモデリング機能を使って小さなディテールを乗せたりくり抜いたり、へこましたりしますが、これもエラーが続発するものなのですが、根気よく操作の順番を変えるなどすることによってエラーの無いモデルを作る事ができるようになってきました。難しいところはかなり済みましたが、まだモデリング必要な部位が残っています。

■金属エッチングの準備を再度実施

・現在準備中の製品に使用したいと思っている金属エッチングですが、エッチングのために準備が必要な部材で未調達の物がないか、またエッチング膜を作る際に金属プレートを浸ける槽の設計と製作など手がついていない案件がありましたので、時間を作って見直し発注作業を行いました。特にエッチング液槽については薄型縦置き式となり、市販のアリの観察容器や小魚観察容器では大きすぎたり小さすぎたりで使えないため、アクリル加工業者に発注しました。また金属プレートを浸ける際にプレートを保持する方法にも一考が必要で、こちらもウンウン唸りながら、予算をかけすぎずに十分な機能を持たせる道具を設計しました。

■到着したフィラメント式3Dプリンタの組み立てと動作テスト準備

・フィラメント式の3Dプリンタは自主開発の3Dプリンタのコントローラーやドライバーソフトの勉強でなじみのGeeetech Prusa i3 A Proを調達していましたが24日には到着し、丸1日かけて組み立てました。一部径が合っていなくてパーツにシャフトが入っていかないという恐ろしい事態に直面しましたが、よく設計されているなぁと感心しつつも、ベアリングなどが安物のためキャリッジの移動がスムーズではなく『ザラザラザラ?』という感じなのには多いに不安になるところでした。ちなみに私が開発している装置の方は『スーィ、スーィ』と移動します。その後、操作マニュアルを読みましたが、こちらはすでに勉強していた事が大半で、比較的簡単に頭に入ってきましたのでGeeetech製のマシンを選んだのは悪くなかったと思います。
 
 またメーカーのフィラメントは円安の関係で価格が高いため国内調達とし、市内で3Dプリンタ資材を販売されている業者さんを訪問しPLAとABSのフィラメントを購入しました。また、加工性が模型製作向きのABSのフィラメントは収縮が起きやすいということですので、なんらかの保温方法を考えましたが、どれも費用がかかるため、自主開発中の3Dプリンタの筐体の中にPrusa i3プリンタをそのまま入れてしまうこととしました。これですと配線に工夫が必要なだけで、ほとんど費用がかからず準備が早く済みます。一応、筐体内を加熱するために2千円ほどの超小型セラミックヒーターも調達しました。

■『2049』について・・・

・オリジナルスピナーの資料を送ってくれた米国の知人に、劇場で買っていたパンフレットなど『2049』グッズをクリスマス前に到着するように送っていましたが、到着したというメールに『やっぱり2049は好かない。誰かにちゃんとした続編を撮ってもらいたいよ・・・。』と添えられていました。やはりこれが普通の『ブレードランナーファン』の感覚ではないでしょうか。

 未納品製品の準備と通常営業の製品の開発、生産技術関係のテストなどすべて同時進行で進めている関係で全体的にはどうしてもゆっくり進行ではありますが、いろいろ準備出来ていると思います。予定ではあと2年ほどかけてすべての未納品製品(スピナーとその他製品)の納品は終わらせたいと思っています。引き続きおつきあいいただけますよう、なにとぞよろしくお願いいたします。

▲円柱表面がうねってしまっているのが大変マズいです。D7はメカに向かないのかもしれません。
▲組み立て完成後の Prusa i3。エクストルーダは高級グレードの物に交換しています。