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製作進行報告・2017年11月15日

前回以降の進行です。

■3Dプリンタ出力のデータ修正と出力テスト

・前回出力テストをしたスピナーは車体上面が成形不具合状態でしたので、原因と思われる部分のデータの修正を数日かけて断続的行いました(資金繰り対策製品の準備が現在は優先されるため)。

・その後、D7プリンター専用(?)のドラーバーソフト『クリエーション・ワークショップ』でスライスを試みましたが、何度やってもスライスが途中でキャンセルされてしまい出力用のデータが製作できない状態に。前回のスピナーとカメレオンのデータではスライスに問題は無かったので理由が分からず、ネットで調べてみてると『クリエーション・ワークショップ』のヘルプページ自体が準備中で、またインターネットには使えそうな情報が無く、D7プリンターのメーカに問い合わせをしてみました。

・4日ほどかかって返信が来ましたが『他のデータでもスライスがキャンセルされますか?』という回答で、あらためていろいろなデータでスライスをしてみるとスライスが成功するものとしない物があることが分かり(例えばカメレオンのデータ供給元の他のデータでも)その旨を伝達。なかなか返信がこないので1週間後に返信を催促すると『該当製品に対応しているパソコンのスペックは○○です』という返信が来て『いや、その情報をもとに買ったパソコンを使ってるんですが』と言った状態で当面ラチがあかない様子でした。しょうがなく原因になっていそうなメモリ容量を増やす事とし、対応しているメモリを調べ、オークションで同じメーカーのメモリを探し終了日を待って入札、現在到着を待っています。

■3Dプリンタ出力テスト再実施

・上記はD7プリンター専用に用意したwindowsマシンの不具合ですが、試しに家族が占有しているゲームやVRゴーグルのオキュラスリフトが使える、スペックの高いwindowsマシンを借りてきて、スライスを実施してみたところあっさりスライスができてしまい、いろいろ下準備の上で出力テストを実施してみました。

・出力データとしてスピナー本体とあわせて、現在開発中の製品の部品も1/2サイズにして並べて出力実行してみたところ、なんと出力できたのはラフト(モデルを乗せて出力する土台部分)のみでかなりがっかりしました。サポートの自動生成に問題があるのだろうと思いましたが、よく観察するとラフトの厚みが厚すぎるため、データか装置の動作、もしくはいろいろな設定値に問題があるのかもしれません。これから考えられる原因を順番に検証していこうと思っています。

■製品開発の進行

・資金繰り対策として準備中の製品は引き続き3Dモデリングを実施中で難しいところ含めてほぼ半分くらいのモデリングを済ませています。いままで3Dモデリングは行ってきましたが出力を前提にしていないモデルを集めただけのモデリングだったため、出力を前提としたモデリングを意識するとデータ検証時にエラーが頻発で、特にブール演算と言う、すでにあるモデルを別のモデルの形でくり抜くという作業ではどうしてもエラーが消せないモデルがあり、作業が進まず困りました。いろいろ調べて『Meshmixer』(メッシュミキサー)というダウンロード式の3Dデータ修正フリーソフトがあることが分かり、『Meshmixer』でエラーのあるモデルを修正し、そのエラーの無くなったモデルをShade3Dで読み込みブールモデリングを続けるという方法で作業ができる事が判明しました。

・また先月『Shade3D ver.14』から『Shade3D ver.17』に買い替えましたが、いろいろな機能が付加されているようですが、モデルの位置を数値調整するという基本的な機能が『Shade3D ver.17』には備わっていて、作業の正確性や作業スピードがずいぶんあがりました。これは本当に助かる機能で『Shade3D ver.14』を使いながら『どうして数値制御できないんだろう、当たり前の機能のはずなのに・・』と唸っていたものです。現状でかなり思い切った買い物でしたが買い替えして正解でした。

■『2049』をもう一度鑑賞(わずかなネタバレあり)

・『ブレードランナー2049』は2度目の鑑賞になりますが、やはり作品の中で触れられているデッカードとレイチュエルの出会いに関する部分は好きになれないですし、今回の『2049』の作品の主題(あらすじの主題ではなく抽象的哲学的主題)が『確固たるアイデンティティへの渇望』であり(捜査官Kとラブ)、オリジナル作品の『生きることへの渇望とヒューマニティ』ではなくなっていて、どうも腑に落ちません。オリジナルの『俺たちは生きたいんだ!』という渇望があって、最後にロイがデッカードを殺さなかった、ガフがレイチェルとデッカードを見逃してやった・・と言ったヒューマニティで締めている。このコアコアな部分をどうして今回は継承しなかったのでしょうか?(もちろん確固たるアイデンティティや確固たるドメインへの渇望は私たち人間に普遍的な物ですが)

これは、『スターウォーズ』の中心的主題は『人間の中の善と悪の葛藤』でいいと思いますが、その主題が次の作品でまったく違うものになってるような状況と言っていいでしょう。また、問題に感じるのがデッカード自身が何の課題も抱えていないためデッカードに対する感情移入のネタが無いという点(続編があるなら今度は理由ができた訳です)で、これがドラマを弱くしていないでしょうか。

実は、オリジナルのデッカードにもシナリオ的問題があって、デッカード自身に死闘を繰り広げてまでロイを殺さなくてはならない理由が描かれていないため、作品がドラマ的に弱くなっています。職務として殺さなくてはならない・・では動機として弱いため、愛する誰かを守るためとか、町や仲間を守るためとか、復習のためとか、世界の終わりを防ぐためとか・・そう言った何かを付加して作り込むのが、よく出来たハリウッド映画の現在の方法論でしょう。その不完全なシナリオをリドリー・スコットの怒濤の映像洪水が完全にカバーしている、というのがオリジナルの『ブレードランナー』という訳です。

まだまだ『2049』への批判はつきませんが、引き続きお付き合いいただけますよう、なにとぞよろしくお願いいたします。

▲2度目の出力テストの結果。楕円はドーム部のようですが平たくなった原因は検証中。
▲こちらは開発中の製品の3Dモデル。正確な位置決めができるようになり作業が早くできました。