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製作進行報告・2017年7月15日

前回以降の進行状況の報告です。

・前回までにUV液送り関係の諸案件が解決していましたので、出力テストの準備としてテスト出力のための簡易な3Dモデルを準備し、そのデータを出力するための3Dモデル・スライシングソフト『Slic3r』のマニュアルの読み込みを実施しました。

・フリーソフト『Slic3r』のマニュアルは英文で専門用語が多く、また設定画面の表示に沿って解説されいないため混乱してしまうことが多くなかなか理解が進まず、また日本でも個人的に『Slic3r』の解説をネット上で行っている方をみかけますが、どれも断片的で肝心なところが説明されていないなど読み込むのに時間がかかってしまいました。マニュアルの読み込みはノートを取りながら通しで2回実施し、さらにマニュアルにある説明を設定画面の表示に沿って読み込みなおし、さらに設定画面でのそれぞれの設定の出力に関わる意味をより実出力に対応させながら読み込みなおし、さらにその理解の上で出力方式の違う当方のマシンでの設定をあれこれ仮定しながら『だいたいこうなのではないか?』という感じで設定値を求める作業を実施しました。

・『Slic3r』を読み込んでかなり驚いたのは、樹脂溶融出力方式の3Dプリンターの技術が思っていたより複雑な要素で成り立っていて、単純に樹脂出力だけを考えても押出圧力を高くすることで出力する樹脂の幅をノズル径の1.5?2倍にするなど(幅が広がれば同じ印刷面積をより早く出力できるのでしょう)、マニュアルを読み込むまで想定していなかった事が多くありました。樹脂溶融出力方式の3Dプリンターでウエイトの大きい出力幅の要素ですが、当方のマシンは均等幅出力のためどのように設定すればモデリングした通りの出力ができるのか判断がつかず、このような出力を想定した『Slic3r』の設定がどこかにないかネット上で調べましたが、見つける事はできませんでした。

・『Slic3r』のマニュアル読み込みを済ませた後は、出力テスト用の簡易な3Dモデルのスライシングを実施し、『レプティア・ホスト』設定画面中でスライスの状態を確認してみると、モデルの状態がかなりガチャガチャで驚いてしまい、あれこれ調整するなどしてなんとか大丈夫そうな出力の設定と、出力シュミレーションの適切な画面設定を実施するに至りました。以前より予定していたエッフェル塔の出力ですが、ネット上で手に入る全高80ミリほどのモデルを1/2サイズにしてスライスをしてみたところ、サイズが小さくなると出力に適さない箇所ができるようで、当面エッフェル塔の出力は後回しとすることになりました。

・その後いよいよ出力テスト準備の最終段階として、既に完成させていたUV-LEDの点滅をコントロールするための信号変換回路系統を再度確認し、完成させて1ヶ月以上たってしまっているためどのような回路だったのか正確に思い出せなくなってしまっていたため一度分解し、その上で3回路1系統の配線図を作成し、回路を部分的に修正して信号変換回路の調整終了としました。

・さらにけっこう心配になっていたモデルを出力するためのアルミ製出力テーブルの平滑度を調べてみると、テーブル面に最大5ミリの歪みがある事が判明し、2ミリ程度の厚さのアルミ板をフレームにネジ止めすれば、ネジ止めした部分がそれぞれへこんで全体的に歪みが出るのは当然で、今さらながら焦りまくりました。その後、気を取り直して修正方法を検討しましたが、最終的には抜本的な設計変更が必要なため、出力テストとしてはこのまま実施してみようということとなりました。その後、昨日からはファームウェア設定の再確認とモーター動作の確認などを実施しており、出力テーブルの位置調整、簡易な3Dモデルを使った無出力による動作確認、UV液送り回収の確認と調整を実施した上で、いよいよ3Dモデルの出力テストを行います。

・今回は製作加工に関わる案件は少なかったのですがスライシングソフトの理解に非常に時間がかかってしまいました。それでもこのスライシングソフトの理解や適切なセッティング無しにはまともな3Dプリンティングはできないはずで、実際ネット上にグチャグチャだったり低クオリティな出力物の写真がたくさん上がっているのを見ますと、スライシングソフトの理解を飛ばす訳にはいかなかった・・と思っています。

・また前回以降、市内で開催中のドールハウス展と市外の博物館で開催中の企画展を見に行ってきましたが、ドールハウス展ではいままで見てきたたくさんのドールハウスと次元が全く違うクオリティの作品群が展示されており大変驚きました。この展示の製作者(故人)には究極のミニチュアルーム製作者、ナルシサ・N・ソーンの作品群が念頭にあったのでしょう。いつかあのようなクオリティの物を作りたいと思いました。

それでは引き続きお付き合いいただけますようお願いいたします。

▲このようなモデルの出力からはじめます。