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製作進行報告・2017年6月30日

前回以降の進行状況の報告です。

・前回までに大きな課題になっていた液送り等が正常な状態にあるのかを目視確認するための透明アクリルパイプがUV硬化樹脂との接触でヒビが入ってしまうため対策が必要だった件ですが、アクリルパイプ表面へのコーティングで対応しようとさまざまな方法を試みましたがどれもうまくいかず困り果ててしまいました。

・クリアラッカーは時間経過で塗膜がUV硬化樹脂によって溶けてしまい使えない事が判明し、UV硬化樹脂と同じ材料であるクリアウレタン樹脂(透明レジン)をアクリルパイプに塗ってみましたが、アクリルとクリアウレタン樹脂は接着しないため硬化後に簡単に浮いてしまい使えないことが判明、それではアクリルパイプをシリコンで型取りし、型にクリアウレタン樹脂やUV硬化樹脂を流し込んで硬化させて透明パイプを製作しようとアクリルパイプのシリコン型製作を実施しました。

・経験のある方ならご存知と思いますが、薄肉厚のパイプ状の物をシリコン型として作るのはけっこう難しく、さらにアクリルは表面の平滑度が高いのでパイプの中のシリコンが抜けないなどいろいろ課題が起きてきます。しばらくパイプ物のシリコン型を作っていなかったため2度ほど型作りに失敗し、その型で製作したクリアウレタン樹脂のパイプも気泡が目立つていたり(真空成形器をつかっても硬化時間が早いため良品を作るためには手間がかかる)、なかなかカチカチに硬化しない、そもそも型がまともに出来ていないので成型品がダメ・・など難題が多く、いよいよ液状態の目視確認を諦めようか真剣に考えました。

・元々、アクリルパイプの大替えとしてUV硬化樹脂に反応しないポリエチレンでパイプ形状の物をホームセンターや東急ハンズで探してみたり、内径の合う注射器(ポリエチレン製)をネットで探していましたがどうしても必要な内径に一致する物がなく諦めていたのですが、ダメもとで東急ハンズで調達していたポリエチレン製の半透明カプセルの不要な部分をカットし、狭すぎる内径を旋盤加工で広げてみては?ポリエチレンは独特の粘りがあり旋盤加工できるか分からないし、柔らかい円筒は旋盤加工がそもそも難しいがやるだけやってみよう・・ということとなり加工を実施。3個失敗、4個目でやっと納得の行くレベルの加工品ができあがりました。

・さらに出力機構部ではUV硬化樹脂に反応してもらっては困る透明部品をステンレス部品に接着する必要があり、その透明部品の接着強度やUV硬化樹脂の影響による剥がれ確認を液に浸けてテストしていましたが、エポキシ系接着剤はどうも使えそうだったのですが3週間目でポロリと取れてしまい、こちらも大替えの接着方法をあれこれ探し、透明部品の接着面の表面改質剤と金属と透明部品の接着がより高いのではないか??という接着剤を調達し、UV硬化樹脂液浸け置きテストの上、接着を実施しました。

・今回は部材を発注し到着してからテストを実施、テストの状態を見てから次の対策を検討するという流れが多く余分な時間がかかってしまいましたが、以上をもって残っていた案件のほぼすべてが昨夜までに解決し、あとは出力機構部の最終組立、液送り配管系の接続を実施し、3Dデータのスライサーソフトの設定の勉強を行い、装置の電気系統の最終確認をすれば出力テストの準備が整います。出力テストは、最初は薄い円柱や四角柱の出力テストを行い、出力寸法の確認作業、出力速度の調整を実施し、その後3Dプリンターの世界ではお約束のエッフェル塔の出力を行い、エッフェル塔がうまく出力できた時点で、長かった独自設計の3Dプリンターが完成・・ということにしたく思っています。ですが、本当にうまく出力できるかは、現時点ではまだまだ分かりません。

・さらに前回以降、東京国際展示場で開催の『3D&バーチャルリアリティー展』等の工業展示会を訪問し、3Dプリンタの最新動向等を確認。あわせて工業見本市会場で今後の製作に役立ちそうな技術や外注先を調べて回り、別の日には都内と横浜で開催中の展覧会を4件ほど訪問。展覧会では今後の製作に使えそうなアイディアがたくさん手に入りました。また資金繰り対策の製作物の準備も実施。3Dプリンターが完成次第、未納品製品の本格的な開発に順次入ります。

それでは引き続きお付き合いいただけますようお願いいたします。

▲左端の半透明の部品が今回旋盤加工で内径を調整したポリエチレン製部品。
▲UV硬化樹脂を保管供給するタンクと、それを収納する紫外線遮蔽ボックス。
                
▲ポンプ専用の周波数可変AC電源と透明アクリル板に固定したUV液送り・回収ポンプ.